※※もともと銭湯好きで昔はデートでも(おしゃれな健康ランドではなく)銭湯を指定していた時期があるような変わり者です。人生で衝撃的な風呂は山岳部だった高校生の頃、丹沢山中で入った黄金の湯。林の中にかろうじて7,8人入れるくらいの浴槽とはいえないような朽ちかかった木枠でこしらえた風呂。正真正銘の天然温泉。山奥で管理人などいないのでもちろん無料。脱衣所なし屋根なし。葉っぱなどのゴミが沈殿する為、そっと入らないとゴミが浮遊する。猿でも入るかわからない。今考えてもちょっとこわい。でも怖いもの見たさでまた行ってみたい。でもどこを調べても出てこない幻の温泉。そんなのが根底にあるのでたいていの温浴施設は天国に感じます。それでも天井から水滴が落ちてくるのはちょっと苦手かな。それを承知でご覧下さい。※※
最近は楽して電車ばかり乗っていたので久々にバイクで遠出することにしました。
BSで放送している「スギちゃんのいい湯だぜぇ」という番組がお気に入りでして、予算が無いのか訪れる温泉は近場ばかりでチョイスもちょっと微妙なのは置いといて(汗)まぁちょっと変わった・・・一度は入ってみたくなるようなところばかりを紹介してくれます。
その中でも熱海の山田湯さんが特に気になったので早速行くことに。
朝8時から営業していて11時~15時半は休みで21時まで営業してます。
料金も300円と貧乏な自分にはとても良心的です。
日曜は夜更かしするのが常なので就寝が月曜4時半。起床が8時。
9時に出発して到着が一旦閉店の10分前。つまり10時45分。
(場所がわかりづらいのは知ってたけど、それでも迷った)
自分「すみませーん、11時までですよね?すぐに出るので入ってもいいですか?」
店のおばちゃん「閉店時間を知ってる方の方が珍しくて、今入ってる常連さんも過ぎると思うのでいいですよ」
なんてやり取りをしてさっそく脱衣所へ。
「・・・」
テレビやネットでの下調べ通り、簡素な作り。
小学校のプールの脱衣所のような感じ。
でもそういうところも含めた非日常を味わいに来てるからいいのです。
デート(少なくとも初めて)では使えない温泉に間違いないと思いますが(汗)
浴室へ。
シャワーがなくカランのみだとも知っていましたが、豪快にお湯を頭からかぶると浴槽にしぶきが飛んでしまいそうなので頭を洗うことはやめました(というか時間がなかっただけか)。
いざ浴槽へ。
「あちっ!・・・熱い」。
思わず入れた足を引っ込める。久々だなこの熱さ。
昔ながらの銭湯にありがちな軽く45度はありそうな刺すような熱さの湯。
指先から少しずつ慣らしてかろうじて脚だけ入れた状態で浴槽のふちへ腰掛ける。
「これではそもそも11時前にギブアップだわ」なんて思いながら手で体にお湯を掛けること数回。
「せっかく来たわけだしヤケド覚悟で肩まで浸かるか。男意気みせたる!」
ということで肩までinしました。
「んん?思ったよりも気持ちいい。最初の熱さはなんだったのだろう」
そんな風に思わせるやわらかいお湯でいつまでも入っていたくなりました。
銭湯ならではの富士のペンキ絵などはなく、中くらいのタイル絵があるだけ。
あとは昔の家の風呂を大きくした感じ。水色のタイルがそうさせるのかも。
熱湯で真っ赤になった体を服で隠し(笑)、おばちゃんに「いいお湯でした。また来ます」と御礼をして名湯山田湯をあとにしました。
あれを良しとする方がどれくらいいるかはわかりませんが、行って良かった。本当に。