ここ数年のことですが毎年10月になると小麦の値上げがニュースになります。
これは主に輸入小麦に関してのことだと思うのですが、輸入小麦の値上げがあれば国産小麦も値上げしたくなるというのが生産者の心情でしょう。
うちの店では北海道産の高級薄力粉をメインに使っています。
一般的に鯛焼にはランクの低い小麦粉が使われています。
安い粉は小麦の外皮まで挽きぐるみされていて手間は若干省かれていますが風味が強く、それなりの個性があります
(更科そばと田舎そばの違いのようなものです)。
しかし安い粉は時間経過に伴う劣化が激しく、当店のような持ち帰りの多い店で使用するには適さないと考えています。
それと風味の強い小麦粉は小豆の繊細な香りや味わいを打ち消してしまいます。
よくお客様に冷めても美味しいとか翌日そのまま食べたけど美味しかったなどと言われますが理由はその辺にあると思います。
そんな小麦粉ですが伝票を見たら200円値上げされていました。
でも数千円に対してのの200円なので、それで農家さんが少しでも潤えばいいかなとか鯛焼をより薄皮にして2,3枚多く焼ければ元取れるかなとか考えています。
時々お客さんがネット上にアップしてくれる当店の鯛焼の写真を見て餡がはみ出てお世辞にも美味しそうに見えないものがあります。
それは薄皮に仕上げようとチャレンジしての結果ですので、「この店、今日も攻めてるなぁ」と大目に見て下さい(苦笑)